成り行き上、トコトンまで理科が続いていきますが、もうしばらくご辛抱ください。
以前、331.「太陽は地球の周りを回っている」と言う雑記で、月の満ち欠けがなぜ起こるのか知らない小学生が多いと言う話を書きました。太陽に照らされた月が地球の周りを回ることによって、太陽の光を反射した部分が様々な形に見えるのですが、実際にはどのように太陽、地球、月が配置されているのでしょうか?
よく図鑑などで見た図を思い出すと、太陽がサッカーボールぐらいなら、地球はテニスボールぐらいで、月はピンポン玉より少し小さいぐらいでしょうか?
確かに、子ども科学館のようなところに行くと太陽系の模型があり、中心にある太陽から順番に、水星、金星、地球、火星等の公転軌道を示しています。太陽が一番大きいのは良いのですが、本当にその大きさで正しいのでしょうか?
最近はこの手の情報がインターネットに溢れていますから、すぐに調べることができます。
- 地球の赤道半径
- 6,378キロメートル
- 月の赤道半径
- 1,738キロメートル
- 太陽の赤道半径
- 1,400,000キロメートル
- 地球から太陽までの距離
- 平均149,600,000キロメートル
では、もし地球を直径10センチメートルの円で描いたとしたら、月は2.7センチメートルですが、太陽はなんと21.9メートルにもなり、模型として同じ土俵に乗せるのは桁が違い過ぎるのが解ります。
さらに、地球から太陽までの距離は約1.2キロメートルになります。これでは、運動場を使っても展示することはできなくなります。
あるいは、無理に屋内で展示するために、地球から太陽までの距離を10メートルとすると、太陽の直径は18センチメートルとなり展示可能ですが、地球の直径は0.8ミリメートルになってしまいます。これでは展示向きの模型が作りにくいわけです。
さて、地球から太陽までの距離はたいそう遠いのですが、それは1秒間に30万キロメートル、地球を7周り半の光をしても、かなり骨が折れるようです。
光の速さで8分20秒(500秒)かかると言いますから、地球の円周の7.5倍をさらに500倍しなければならないのです。
毎朝空を仰いで眺めているお天道様も、意外と近づき難い存在だったのですね。(サンダーバード3号以外は誰も近づかないと思いますが?)