フランス人の食生活を考えた時、頭に思い浮かぶのは次のようなものではないでしょうか?
- オイルをたっぷり使った肉や魚料理
- 生クリームやバターをたっぷり使った濃厚なソース
- 脂肪の塊のようなフォアグラ
- デザートの前に食べるたくさんのフロマージュ(チーズ)
- こってりしたデザート類
動物性脂肪の摂取量は、アメリカ人の3倍にもなるそうです。当然、コレステロールが高く、動脈硬化や心臓疾患の発症率が高くなりそうです。
ところが、フランス人の心臓疾患の発症率は、アメリカ人の3分の1だそうです。これは何か秘密がありそうだと思うのが当然でしょう。各国の研究者が「フレンチ・パラドックス」の謎の解明に取り組んでいます。
もちろん、過去のぶどうの種の研究などからワインの効果、とりわけぶどうの種や皮の成分が含まれる赤ワインが注目を浴びました。赤ワインに含まれるポリフェノールが、血管や心臓の病気を予防していると言うのです。
タンニンもポリフェノールの一種ですし、ジャイアント・セコイアからの話の続きですから、ここでは赤ワインによる効果であると言うことに1票入れておきましょう。
しかし、赤ワイン以外の意見も、なかなか面白いものが並んでいます。フォアグラが、コレステロールを溶かしてしまうと言うのがあります。
フォアグラをよく食べる地域であるトゥールーズでは、どの先進諸国より心臓疾患が少ないのがその根拠ですが、そもそも彼らでさえもフォアグラは年に6回ほどしか食べず、またその代わり脳卒中の発症率が格段に高いそうです。
その他、オリーブオイルやガーリック、オニオンなども候補に挙がっているそうですが、それらは科学的根拠がなく、それらの生産業者の希望的な考えに過ぎないと片付けられているようです。とりあえずフランス政府は、フレンチ・パラドックスによって、フランスワインや他の製品が売れるので歓迎しているそうです。
最終的な結論が出るまでにはまだ何年もかかると思いますが、実際のところは、おいしい料理と、おいしいワインを、ゆっくり時間を掛けて楽しむフランス人の生活が、健康に一番良いのかもしれません。
さて、ジャイアント・セコイアの長寿の秘密とされているタンニンから、いろいろな話題に挑戦してきました。
マリポサ・グローブでジャイアント・セコイアに出会った時、その樹齢に相応しい生命体としての威厳に感動しました。
そして、この森にいつか来たことのあるような、何か懐かしい感じがしました。またいつかこの森に戻ってくるのではないかと言う予感もありました。
ひょっとしたら、天国にもジャイアント・セコイアのような巨木がそびえているのかも知れません。いやっ、地獄にもありそうな気がします。