昨日、京都の四条烏丸で開催されていました、「ゲノムひろば」に行って参りました。244の雑記で紹介した事もあり、自分の目で確かめなければと思ったのです。また当サイトを読んで頂いているYさんと、会場でお会いすることも楽しみでありました。
ライフサイエンスと言う言葉が、最近色々なところで使われるようになってきました。またクローン牛やゲノムの解読、遺伝子操作大豆なども、私達の普段の生活の中で頻繁に耳にするようになってきました。
しかし、私のようにライフサイエンスが広まる前に教育を受けた者には、この新しい科学の体系的な位置づけが解りにくいものです。何かが起こっているのではないかという想像は出来るのですが、これからの世の中が一体どうなって行くのか、不安に思っている人も多いのではないでしょうか?
その昔、コンピューターという言葉が使われ初めて、人間の脳が全て計算機に置き換わってしまうと考えた人がいたのに似ているかもしれません。
この「ゲノムひろば」というイベントは、そのような疑問に答えてくれる格好の機会を与えてくれました。ところが、私が会場で初めて聞いてみた質問は、既に的を外していたようです。
「DNAはゲノムの一部分なのですか?」
素人は知ったかぶりをしてこのような質問をするから困ります。こんな質問は、もっと理解してからするべきでしょう。しかし、私に質問された方は、このど素人の質問に、言葉を選びながら丁寧に答えてくれました。
要するに、「DNAは物質であり、ゲノムは機能を持った全体を指している。これらはお互い包括関係にあるのではなくて、全く概念的に異なったものだ」、とのこと(と私は解釈しました)。
遺伝子やDNAと言った言葉は、よく分からないながらも長年使ってきましたから、その中に無理に割り込まそうと考えてしまうのですが、ゲノムという言葉は概念的にもう少し難しいもののようです。
さて、取っかかりからつまずいてしまいましたので、後は怖い物はありません。多くの第一線の研究者の方々が、最先端の研究テーマを引っ提げて待ちかまえています。では、面白そうなブースを覗いてみましょう。