皆さんは、自分の名前が放送で呼び出されたことがありますか?日本でなら「お呼び出し申し上げます」で始まりますが、デパートやスーパーなどの人ごみの中で、思いもよらず呼び出されても、なかなか聞き取ることは難しいものです。ましてや、一人で海外に行ったときはなおさらです。
1996年6月に、ボストンローガンエアポートに降り立った私は、乗り換えのローカル便のカウンターへ急いでいました。到着が遅れたために、チェックインの時間はすでに過ぎていました。
だらだらと歩く人をかき分けかき分け、やっと空港の発券カウンターが並ぶところに出ました。次の便は、エアーリンクという小型の飛行機なので、搭乗口に行って搭乗券をもらわなければなりません。
先を急いで歩いていたのですが、さっきからなんとなく私の名前を誰かが呼んでいるような気がしていました。立ち止まってよく聞いてみると、「アテンション・プリーズ。ペイジング、ミスターxxxx」と私の名前を呼んでいるではないですか。まさか、こんな大きな空港で、自分が呼ばれているなどとは思いもよらなかったのです。
ましてや私の名前の発音が少し違います。(つまり英語読みで間延びしています。)。よく聞かなければ判りませんでした。搭乗口に行くと、「あなたが何度も呼び出されていた乗客ね、急いで!」みたいに言われて、搭乗券も受け取らずにバスに放り込まれたのでした。
案の定、飛行機に乗り込むと、搭乗券がなぜないのかと問われる訳ですが、それはともかく、なれない場所での呼び出し放送は、聞き取りにくいということを実感したのです。アテンション・プリーズには、注意しましょう。予想していない場合はなおさらです。
実は、私には同じような経験が過去にもありました。あれは、もう18年も前のことになります。