ドイツのゾーリンゲンは刃物で世界的に有名な町で、その中でもヘンケルは代表的な刃物メーカーであると学校で習った記憶があります。
1987年に、新婚旅行でドイツに行ったとき、仕事で付き合いのあったドイツ人のお宅に、泊めて頂いたことがありました。
ストゥツガルト近郊のヘレンベルグに住む彼が、市役所広場を案内してくれた後、おみやげを買おうとした私と、彼、ピーターの会話です。
私「ドイツと言えば刃物だけど、やっぱりヘンケルが良いのかな?」
ピーター「ヘンケルって何の事だ?」
私「ドイツで有名な刃物メーカーのヘンケルだよ。」
ピーター「そんな名前は聞いたことがないな。」
私「そんなはずはないよ。ゾーリンゲンと言う町で作っているヘンケルだよ。発音が悪いのかな。エンケル?ヘーンケル?エンケール?ユンケル?」
ピーター「とにかく、そんなメーカーは知らん。ゾーリンゲンも刃物で有名ということは聞いたことがない。ドイツで刃物と言えば、WMFが一番だ!」
私「WMFなんて、日本では聞いた事がないけど、それがお勧めならWMFの物でも買って見るかな。」
と言うことになりました。ピーターが知らないだけなのでしょうか?
ただ、私が小学生だった頃、デュッセルドルフに5年ほど駐在された方が日本に帰って来られた時に、ヘンケルのナイフをおみやげに頂きましたから、現地でも有名であったのは間違いないと思います。しかし、日本と同じ様にドイツも地域によって、有名な刃物の産地がいろいろあるのかもしれません。
この話には後日談がありまして、ヘンケルでもう一度、変な会話をすることになります。