SARSウィルスが、いろいろな動物から検出されていると言うニュースが伝えられています。特に食用として売られている野生動物から、多く検出されているようです。
中国では、4つ足ではパンダ以外、2つ足では人以外、空飛ぶ物は飛行機以外すべて食に供すと言われてきましたから、中国の市場で食用として売られている動物は多種多様で、動物園と間違えるほどだそうです。
中国の桂林に行った時、夕食を食べた食堂の料理がおいしかったものですから、調理場を見せてもらった事があります。「この鍋で、今煮ているのはこれだよ」と言って、鉢から出してきたのは生きた山椒魚でした。ナマズみたいで足がありましたから!
ウィルスが検出されたのは野生動物だけで、一般に家畜のみを食べている私たちの場合は、特に対策を講じる必要はないでしょうが、野生動物を食べる習慣のある地方では注意が必要です。
フランスでは、秋になるとジビエの季節と称して、野禽類を供するレストランがあるようです。フォンテンブローの森に鹿やウサギを追いかけて狩猟をすると言うのは、古来王侯貴族の楽しみであったようで、星付きのレストランでは秋の定番メニューになっているようです。
USでは、公園に行けばリスが寄ってくる事は珍しくありません。大都会でも、例えばニューヨーク市のセントラルパークや、ボストンのボストン・コモンでは、よほど寒い季節以外はすぐに寄ってくるはずです。しかし、あまり近づいては行けません。間違って噛み付かれたりすれば、訳の分からない高熱の出る病気になると言われています。
また、少し郊外に行けば、自分の家の庭に野性の鹿やムースが出没する事もありますが、動物の体が触れた木に後から触るだけでも大変重い病気になると言われています。
野生の動物に接触する時は、それなりの知識と覚悟がいるようです。