今日はまず、一番ネットワークに馴染みやすそうな、テレビ、ラジオ、ステレオあたりをネットワークにつないでみましょう。
テレビは、家電の中では一番パソコンに近い存在でありますから、ホームネットワークでも中心的な役割を担うでしょう。オンデマンドやストリーミング、双方向放送等、既に始まっているものもあります。テレビやラジオに関しては、放送局や家電メーカーを巻き込んで、大きな変化が起きようとしています。
CDやビデオテープなどのメディアも、デジタル配信が始まっていますが、ネットワークから、テレビやオーディオ機器に、パソコンを介さずに直接ダウンロードできるようになって来ています。
これらが、正常に進化していく事を望むのですが、さらにインターネットによって印刷媒体の流通に変化があったのと同様に、放送や音楽配信においても常識が変わろうとしているのではないでしょうか?
インターネットにおいて、いわゆるプロフェッショナルである新聞社や雑誌社が発信する情報と共に、アマチュアである個人からの情報も発信されています。情報の量は言うに及ばず、質に於いても、個人の様々な視点による捉え方や自由な発想による情報には、プロフェッショナルによる規則に従った情報にない価値があるように思われます。
そこで、テレビやラジオ、あるいは映画などに於いて、個人の情報発信がこれから、盛んになってくるのではないでしょうか。ラジオとくればパーム・コミュニティーにおいては、ちんさんのエアーボンチがあまりにも有名ですが、そのラジオ番組としての新鮮さやインパクトの強さは、私たちにラジオ放送における個人発信の意義や可能性を、教えてくれているようです。
思えば、個人で映画を作っている人は、8ミリフィルムの時代から居たわけですし、デジタルビデオカメラがこれほど普及すれば、個人テレビ放送局も不可能ではありません。もちろんやろうとする人は、それなりに大変なわけですが、高速大量データ通信を生かすためには、個人が発信する情報が重要な位置を占めていく事は、インターネットで実証されています。ネットワークに流れる情報が、まずいコーヒーにならないようにするためにも、情報の拡充は大変重要であります。
日経サイエンスの2003年6月号に、「デジタル技術で崩れる?ハリウッドの一人勝ち」という記事があり、デジタル時代になって、映画の製作費が格段に安くなるため、映画製作におけるハリウッドの優位性が失われつつあると述べています。映画が個人で作成できるようになって、それがネットワークで発信されれば、結構新しくて面白い文化になっていくかもしれません。
そこで、意外性があると言うことで、私は、家庭用テレビ・ラジオ番組制作マシン、名付けて「ホームブロードキャスター」と、家庭用映画制作マシン、名付けて「ホームムービースタジオ」を提案したいと思います。
録音機やビデオカメラがあれば、編集やアフレコをする事によって、結構楽しく番組制作の醍醐味を味わえるのではないかと思います。
それから、最後に音楽に関しては、ヤマハの電子楽器シリーズがいろいろ発売されていますが、1人でボーカルも含めて演奏して、この装置でトラックダウンしてネットワークで発信するのも、面白いように思います。
最後は、冗談半分のようになってしまいました。ただ言いたかったのは、ネットワークにつながると言うことは、これまでの様に、ただ放送局から受信するだけでなく、発信することが出来るようになると言うことを説明したかったのです。
私なら、パームのプロモーションビデオを作って放送してみたいですね。あるいは、スライドとナレーションを使って、TBSの世界遺産のような旅行記もやってみたいと思います。あなたなら、何を放送しますか?