やはり、家電製品と言えば白物家電ですね。ネットワークにぶら下げる試みは、これまでも未来住宅の実験などでされていますが、なるほどと言ったうまい利用の仕方が提案されていないように思います。
例えば冷蔵庫の場合、無線ICタグ等で冷蔵庫の在庫管理が自動的に行え、また賞味期限が切れる事を表示してくれるまでは出来たとしても、自動的に食品を買い出しに行ってくれる訳ではありません。
食品買い出しサービスと称して、冷蔵庫の在庫情報で自動的に足りないものを、毎晩決まった時間に配達すると言うのがあれば、便利と思う人もいるでしょうが、自分でコンビニで買ってきた方が楽だと言う人も多いでしょう。コンビニは街角の冷蔵庫です。まあ、富山の薬売りの様な、たまにしか使わない物なら良いですが、毎日消費する食品の場合は、逆に煩雑になりそうです。
冷蔵庫には余りインテリジェンスが必要ではないと言うことでしょうか。省エネに配慮して安定して運転していることで十分かもしれません。ネットワークにつなぐ前に、水道栓につないで、自動的に製氷機に給水する方が先かもしれません。現に、USに冷蔵庫はそうなっていますし、住宅も必ず冷蔵庫置き場には冷蔵庫用の水道栓があります。
洗濯機はどうでしょうか?全自動洗濯機や乾燥機の普及によって、後は畳んでタンスにしまうだけになってきました。これも、ネットワークはあまり必要ではないでしょう。USでは、洗濯機には必ず給湯栓、乾燥機には水蒸気の排気口がつながるようになっていますので、その辺りが次の課題でしょうか。
さて、大化けしそうなのが掃除機です。ロボット化して、自動的に各部屋を回って掃除をしてくれる日はそう遠くはないようですが、ネットワークにつながる必要はあまりないようです。
調理関係では、炊飯器や電子レンジ・オーブンがあります。電子レンジなどに、インターネットでレシピをダウンロードするのは、以前からあるようですが、難しいレシピに従うような凝った料理を作ろうとする人は、自分でレシピに従って作るでしょうし、自分で作れないような人は、そもそもそのような料理を、電子レンジの力を借りてまでして作ろうとしませんから、結局あまり普及はしないようです。
古いアニメの宇宙家族の中で登場する、自動調理器のような物が出来て、タンパク質やでんぷんの粉末を入れておけば、どのような料理もボタン一つで出てくる様になれば、ネットワークからダウンロードして、レシピやソフトウェアのアップデートをする必要がありますが、まだだいぶ先のことになりそうです。
結局、白物家電はネットワークとは縁がないと言うことでしょうか。次回は、ホームセキュリティーをテーマにしてみましょう。