USでPalmの新製品、TXとZ22が発表されてしばらく経ちましたが、評判はなかなか良いようです。特にびっくりするような目新しさはありませんが、それがかえって安心感を与えるのでしょう。高機能機種であるTXと普及価格帯のZ22の2本立ても、製品の方向性が明確で好感を持ちます。
特にPalmOneからPalmに戻ったブランドには、「これぞプロパーなり」といった意気込みを感じます。またTungstenやZireの系列であることは確かですが、あえて名前をすっきりさせたあたりにこれまでとの違いを感じます。個人的には、倒産したUSのディスカウントストアのような、Zireという名前が隠れたことは好ましいと思います。
もちろん日本語対応ではないことで、以前CLIEの新製品が発表されていたころに比べると、国内の反響は大きいとは言えないでしょう。しかし、USのPalmがスマートフォンではなく、販売が低調であると言われているハンドヘルドの開発を継続していることに、拍手を送りたい気持ちです。
どちらも魅力的な製品であり、特にコストパフォーマンスの高さが優れています。デザイン的にTXは少しばかりシンプルすぎるかなとも思えますが、ここは調子に乗って、次期新製品にはフルキーボードを装備した"TZ"なんぞを期待したいものです。
ところで少し気になるのは、どちらの製品もあまりにまとまりすぎていると思えることです。機能的にもデザイン的にも冒険をしているところが全くないと言いましょうか。
しばらく前に、Palm社がWindowsを採用すると発表しました。あまり考えたくありませんが、もしPalm社が今後PalmOS採用の新製品の開発を止めるとすれば、今回の新製品2機種が最後のPalmOS機になってしまうかもしれません。
この2機種が、PalmOSを採用する最後の製品にならなければ良いなと思います。