420.パームが甦る日1: 自滅したあの商品 (2004/12/03)

ついに日経産業新聞「あの商品は今」の記事として、パームが取り上げられてしまいました。「この商品」ではなくあの商品」です。


ワークパッドについて書かれている部分も多いので、過去の消え去った製品として対象になっているのはあくまでワークパッドであって、現行のパームやクリエの製品全体を指していないのかもしれません。


しかし、小型化されたノートパソコンや高機能化された携帯電話との競争に敗れたという話の流れからは、PDA全体が既に商品としての価値を失っているかのように書かれています。


ノートパソコンと電子手帳の中間的な存在として一時的に人気があったとされていますが、その役割を高機能化する携帯電話が徐々に奪っていったとしています。


元来通信機器である携帯電話が、メールやインターネットの機能をうまく取り込んで行ったのに対して、もともと通信手段を持たないPDAが苦戦をしたのは当然ですし、データ通信に適しているとされたPHSが携帯電話ほど普及しなかったことも、PDAにとっては不運でした。


また、高機能化した携帯電話がPIM機能を取り込むことによってPDAの市場を奪ったと言っていますが、携帯電話にとってPIM機能はおまけでしか過ぎず、電卓つきの携帯電話が電卓の市場を奪うことはないのと同様に、携帯電話の機能拡張がPDAの市場を奪ったとは言い切れないでしょう。


確かに携帯電話はモバイル機器の筆頭ですから影響が全くなかったとは言えません。ですからPIM機能を搭載した携帯電話に対抗して、携帯電話機能を搭載したTreoにはこれからもがんばってもらいたいのですが、それとは別にPDA本来の姿としてのPalmにも踏ん張ってもらいたいと思うのです。


と言うのも、パームが消えそうになっているのは携帯電話に負けたからではなく、パームが自滅したからではないかと考えているからです。


今年も年末に近づいて、去年と同じように来年の手帳が本屋で売られています。パーム売り場は衰退の一途をたどっていますが、紙の手帳の売り場にはほとんど変化がないように見えます。そればかりかある雑誌の最新号では、仕事での手帳の使いこなし方の特集を組んでいるぐらいです。


携帯電話のPIM機能をみんなが使っているのなら、手帳の市場も消えてなくなるはずですが、紙の手帳を持ち歩く人がいまだに大勢いらっしゃると言うことは、一体どういうことでしょうか?


「PDAは携帯電話に負けたのではなく、紙の手帳に勝てなかったのだ」と言うことではないでしょうか?


ここは原点に戻って、紙の手帳ともう一度真剣に勝負をする必要がありそうです。今回の特集は連続ではなく少し間を空けながらお届けしたいと思いますので、気長にお付き合いください。(ネタをこれから考えるのがバレました?)

419.トラックバック不全 (2004/12/02)

また少しばかりウェブログに関連するお話です。


当サイトがウェブログ化して1ヶ月以上経ったのですが、いまだにMovableTypeのインストールが完全ではなく、ウェブログの特徴の一つである「トラックバック」がうまく機能しておりません。


トラックバックをするには、それぞれのサイトが開設されている2つのサーバーの間で、"ping"というUNIXのコマンドがやり取りされるのですが、受け取ることはできても送ることができないようです。


トラックバックの送受では、送る方がセキュリティー上の制限を受けることが多く、サーバーによっては他のサーバーと通信することを許していないことがあるそうです。


Infoseekが提供するサーバーでも、"ping"が制限されているためにトラックバックでエラーになるそうですし、ウェブログのホスティングサービスでは、GoogleのBloggerなどでトラックバックができないようになっています。


MovableTypeのログを見てみると、"HTTP Error 500 Bad Protocol tcp"と表示されています。cgiのアクセス権の設定やインストール時のミスによっても起こる事があるそうなので、もう一度インストールを確認したのですが問題は発見されませんでした。


そこで"ping"が怪しいのではないかとサーバーのサポートにメールを送ったのですが、1週間近くたっても回答がありません。


せっかくのウェブログですからトラックバックできないのは残念ですが、もしサーバーが制限しているのなら諦めるしかありません。もうしばらく返事を待ってみたいと思います。

418.食料自給率56%? (2004/12/02)

ウェブログになって困っているのは、エントリーのカテゴリー分けが自動的に行われるために、パームネタが少ないのがすぐにバレてしまうことです。


その代わりに「雑談」のカテゴリーにはどんどんエントリーが増えていきます。このままではサイトの名前を「ザツダン・トロッター」に変えろというコメントを頂くかもしれません。(そんなお節介はいない?)


その対策として、「雑談」のカテゴリーをもう少し細かく分けて雑談のエントリー数を少なくして、相対的にパームネタを多く見せようかと思っております。(かなりインチキ!)


そういえば、11月30日付のasahi.comに、「食料自給率、なぜか16%アップ 食べ残し除いて再計算」と言う記事がありました。これまで40%と計算されてきた食料自給率を、食べ残した食料を除いて計算しなおすと56%になったと言うお話。


この再計算によって政府目標として掲げている、「食料自給率を10年度までに現在の40%から45%へ引き上げる」を、既に達成していることになるそうです。


分数を大きく見せるために、国内生産の分子はそのままで、全体の食料供給量の分母を無理やり小さくしたのでしょうが、小学校の計算練習ではあるまいし意味のある計算とは思えません。


また、食料を熱量換算で計算していますが、お米の国内生産比率が95%であることを考えると、もともと食料自給率が高くなるようなデータを採用していることがわかります。


仮に国内生産が40トンで輸入が60トンだとすると、供給が100トンで自給率は40%になりますが、食べ残しを考慮したら56%になったと言うことは、食べ残しが30トンもあったと言うことになります。


もちろんこれは食べ残しだけでなく流通過程で廃棄されたものなども含むそうですが、国内生産量の4分の3に相当する食料が捨てられている現状に、改善する余地はないのでしょうか?


抜本的な食料自給率改善の対策を講じることもせず、小手先の計算で目標を達成したかのように見せるのも、そろそろ限界に来ているのではないでしょうか?


ところで偉そうなことを言っていても、このサイトのパームネタを多く見せようとしているならば同類ではないかとお叱りを受けそうですね。


わかりました。おっしゃるとおりです。ではパームネタと雑談ネタを分けるのをやめて、一つのカテゴリーに統合することにしましょう。(何も変わってない!)

417.「ららぽーと甲子園」に参上 (2004/12/01)

11月25日にオープンしました「ららぽーと甲子園」に行って参りましたので、少しばかりレポートさせていただきます。実際に行ったのはオープン3日目の土曜日でしたので、人、人、人、、、で全体を十分に見回す事ができませんでしたが、個人的な感想などを書かせていただきたいと思います。


西宮の甲子園球場のすぐ横、数年前に閉園した「阪神パーク」があった場所に、USの巨大モールをそのまま持ってきたようなショッピングモールが出来るとは聞いていたのですが、実際出来てみるとその規模の大きさは想像以上でした。


遊園地の端から端まで歩くのはなかなか大変なのですが、その敷地一杯に建てられていますから、中央の広場からでは両端の店舗まで見渡せないほどです。


中に入っている店舗も、お馴染みのファッション関連のお店からかなり趣味性の高いお店まで幅広く取りそろえており、さすがに新しさを感じさせます。


阪神間は長らくダイエーが総合スーパーとして君臨してきましたから、逆に言えばダイエー以上のショッピングセンターはほとんどなく、コープ神戸が食品を中心としたスーパーとしてあるぐらいでした。ですから、規模の大きいショッピング・コンプレックスはほとんどありませんでした。


西宮の近くと言えば、伊丹のダイヤモンドシティーや尼崎のカルフールコストコがありますが、距離的にはさほど近いわけではありません。「ららぽーと甲子園」が阪神間の商圏の勢力図を塗り替えるかも知れません。


核店舗としてイトーヨーカ堂が進出してきたのも、ダイエーが弱体化した時期と無関係ではないでしょう。今回のイトーヨーカ堂はテナントとして入店しているそうですが、近い将来本格的に阪神間に進出するチャンスを狙っているように見えます。


阪神パークにあった樹木はそのままにして建物を配置したそうですが、ほとんど遊園地の面影はありません。昔から阪神パークに親しんだものにとっては、少し寂しいところです。あのレオポンの剥製はどこへ行ってしまったのでしょう?


行ったのはオープンしてから最初の週末だったのでたいそうな混雑だったのですが、今後数年内に西宮球場跡に阪急百貨店を核としたショッピングセンターの開発が計画されていますし、宝塚ファミリーランド跡地にもベビーザラスの進出が予定されています。これまであまりショッピングセンターの開発がなかっただけに、一気に加速する可能性があります。


ところで、「ららぽーと甲子園」甲子園球場のすぐ横にある関係で、駐車場の料金に他にはない設定があります。最初の1時間は無料で、その後はお買い物の金額の合計によって最大3時間まで無料になり、3時間を超えた場合は超過時間に応じた料金を払うのは良くあるパターンです。


しかし、甲子園球場で野球の試合があるときに限って、如何にたくさんの買い物をしようとも、3時間を超えたら一律6000円の駐車料金が掛かってしまうのです。これはほとんど罰金と言えるでしょう。


野球のお客さんが車を停めないようにするためでしょうが、たくさんのお店で時間を忘れてお買い物をしてしまう方は注意が必要です。


最後にイトーヨーカ堂で食品の買い物をしたのですが、オープンセールでしたのでたくさん買ってしまったようです。しかもイトーヨーカ堂のカートは駐車場まで押して行けなかったので、重い荷物を持ちながら車を探すのにはちょっと広すぎる駐車場でした。さすがに元遊園地ですね。

416.車内迷惑十傑 (2004/11/26)

日本は決して広い国ではありません。人口密度を考慮すると、かなり混み合った部類に入るかもしれません。さらに特殊な環境下においては、息が詰まる程混み合った状況も少なくありません。


例えば満員電車の中では、一人の乗客に許されたテリトリーはごく限られたものになります。その狭いテリトリーを少しでもはみ出せば、すぐに隣の他人の場所を侵害することになるのです。


すなわち、日本の満員電車で他人に迷惑がかからないようにするためには世界最高レベルのマナーが求められるのです。


はみ出す物は、形のある物体の場合もあるでしょうし、眼に見えなくとも周囲に発散されているエネルギーの場合もあるでしょう。ここでは私個人の独断により、電車の中で迷惑な物(人ではありません、物です!)の十傑を思いつくままに羅列したいと思います。(10個もあるのかいな?)


1.携帯電話


電車に乗ったら必ず携帯電話の取り扱いについてのアナウンスを聞くことになりますから、携帯電話が一番電車内のマナーとして注目されているのでしょう。


大きな声で通話する人がいると言う事だけならマナーの問題で済みますが、心臓ペースメーカーの誤動作を引き起こすことがあるとなれば、規制されるのは仕方ありません。


しかし、特定車両や優先座席付近で電源を切るようにお願いされたとしても、実際に従っている人がどのぐらいいるのでしょうか?あるいは全く逆に、優先座席に座りながら通話している人も見かけることがあります。


電源を切らなければならない場合でも、マナーモードにしているだけの人も多いのではないでしょうか?そもそもマナーモードと電源を切ることの違いを理解している人が、どのぐらいいるのでしょうか?


それからメールをしているのは良いのですが、キーを押すたびに「ピーピー」とビープ音を鳴らしているのは如何なものでしょう。この音はかすかな音でも耳に残るので不快なものです。


2.ヘッドフォンステレオ


車内で使用する為に、周囲に音が漏れない仕様にしたヘッドフォンが売られていた事がありましたが、最近はどうなのでしょうか?相変わらず大きな音を「シャカシャカ」させて聴いている人がいるのには参ります。


不思議なことに、この手の人が聴いている音楽は、なかなか終わらないことです。そしてやっと1曲が終わったかと思えば、また同じ様な曲が始まるのです。


特に不快なのは周りには高音しか漏れてこないことです。低音はエネルギーが強い割りに伝搬しにくく、高音だけが遠くまで良く聞こえるのです。


聴きたい曲をフルトーンで聴いている本人は良いのですが、聴きたくもない音楽の、しかも高音だけを聴かされ続ける事は苦痛以外の何者でもありません。


また、英会話を朝の通勤電車で聴くのは結構なのですが、突如としてボソボソと反復練習をするのはやめていただきたいものです。


3.新聞紙


英国でも高級紙と呼ばれる新聞がタブロイド版に変わりつつあるようですが、日本では一般紙はまだ大型の新聞紙を使っています。この大きさの新聞紙を朝の満員電車で読んでいる人は、いくら注意を払っているつもりでも必ず他人のテリトリーを侵害してしまいます。


新聞紙を縦と横に折り曲げて小さくすれば週刊誌程度の大きさにすることが出来ますが、そこまでやっている人はそれ程多くはありません。


また、バサバサと新聞をひっきりなしにめくり続ける人もいます。もう少し記事を読んだらどうかと思うのですが、読んでいるよりめくっている時間の方が長い人がいたりします。


このような人にパームをお勧めしたいものですが、めくるのが好きな人にはパームは物足りないのでしょうね。


4.ディバック


背中に背負うタイプの鞄は、自分からは見えなくなるので身軽に思ってしまいますが、背中の出っ張りは本人の想像をはるかに超え、ゆうに2人分のスペースを取ってしまいます。


電車の中で、他人同士がお腹とお腹をつき合わせることはあまりありませんが、背中となら仕方がありません。ところが、ディバックを背中に背負って電車の乗ると、背中に余分なスペースが必要になってしまいますから、思った以上に邪魔になるのです。


出来る限り混雑した電車の中では、お腹側に抱えるようにしてもらいたいものです。


5.咳とくしゃみ


咳とくしゃみは風邪を伝染する元凶と言われていますから、誰もが避けたいものです。止まらないような咳やくしゃみが続く場合は、最低でもマスクの着用は必要でしょう。


そもそもそのような時には、人の前に出るべきではありません。これから、インフルエンザが流行り出す時期ですが、人に移さないためにも、人から移されないためにも、マスクの着用を心がけたいものです。


6.ビールとスルメ


これはあまり大都会では見かけないかも知れませんが、近郊を走る電車で仕事帰りの人がよく持ち込むものです。ビールの変わりにワンカップというのもありますが、いずれにしても酒場でないところで漂ってくるお酒の臭いは、あまりうれしいものではありません。


さらに、スルメやイカの薫製が加わるともう最悪です。駅のキオスクで売るなら、周りに臭わないビールやスルメを売ってもらいたいものです。(そんなものがあるかどうかは知りませんが。)


たまに数人で酒盛りの様になっている事がありますが、ここまでやればもう周りの事は見えていませんから、隣の車両に退散するしかないでしょう。


7.お弁当


まだまだ迷惑は続きます。


これはないだろうと思うかも知れませんが、意外と電車で食べている人がいるのです。勿論、お弁当を売りに来るような長距離列車なら誰もが食べるので問題ないのですが、通勤電車で平然と弁当を開けられると、その違和感がたまりません。


またこれが意外と臭うものです。食欲をそそるように香り豊かな食材をふんだんに使っているのでしょうが、周りからすればただの悪臭に過ぎません。早く食べ終わるのを待つのみです。


それから空き缶が車両の中を転がり回っていることはありませんか?ごみを足元に置いて降りて行くのはやめてもらいたいものです。


8.オバタリアン


既に死語でしょうか?しかし絶滅はしていません。


もっともオバタリアンにはそれほど根性がありませんから、地獄の様な通勤電車には現れません。しかし、少しでも余裕のある電車になると、いつの間にか数人のオバタリアンが固まっていて、甲高い声でエネルギーを発散しています。


驚くことに、いくら会話に熱中していても、席が空くのを狙い続けていることです。席を見つけたときの素早さは、通勤電車の常連客に決して引けを取りません。


9.ノートパソコン


私はそれほど気になりませんが、それでもあまりにも忙しなくキーボードを打ちまくられると、もう少し静かにならないものかと思ってしまいます。


パソコンに限らず周りに迷惑が掛かる物の特徴として、本人が没頭してしまう事があります。ですから、自分のパソコンの世界に入り込むことが出来る人の場合、かなりの確率で周りにエネルギーをばらまいている可能性があります。


キーインの音がうるさくなければ、別に膝の上において作業する分には何ら迷惑になるわけではありません。ただ、少しばかり何をやっているのか画面を見たくなる衝動に駆られるのは、こちら側の問題ですね。


10.お化粧


「電車の中でお化粧はおよし、、、」


まあやっている本人はそれほど気にしていないのでしょう。また、周りの人も別に大して迷惑だと思っていないかも知れません。


ただ、あまりにも粉っぽい化粧をしていたり、香水の匂いがきつかったりした場合は、ちょっと息を止めたくなってしまいます。


お化粧をしている姿が美しい人も世の中にはいるのでしょうが、電車の中でしている人はそれなりの人が多いでしょうから、余計に迷惑さが増大するのかも知れません。


まとめ


さて、日本の通勤電車の混雑度は、世界でも稀にみるものです。通勤電車に限らず住宅やオフィスにおいても、他人との距離は接近していると言えるでしょう。


他人と接触する機会が多い環境においては、本来マナーが重要な意味を持つはずです。しかし、残念ながら今の日本ではマナー道徳と言うことをあまり重要視していないように思われます。


実際の混雑した電車の中でトラブルが少ないとしたら、それは他人に迷惑を掛けないようにマナーを守っているからではなくて、単に迷惑に我慢している人が多いだけなのです。


我慢には限界があります。出来れば、我慢はしない方が良い。我慢しないで過ごせる社会にしたいものです。


ところで、車内迷惑十傑に入っていないパームは、満員電車で迷惑を掛けていないと言うことですね。手のひらサイズだから、隣の人の迷惑になることがないのでしょう。


「えっ、パームを電車の中で使っている人を最近見かけたことがない?」


迷惑になるほどパームを普及させたいものです。