279.戦闘機 vs. フェラーリ (2003/12/12)

この手の競争は、どちらが勝っても負けても面白い物です。特にフェラーリユーロファイターイタリアが世界に誇る技術を駆使したものですから、どちらが勝ってもイタリアの宣伝効果があるようです。


今回のレースの結果は、ニュースによって少しずつ異なっていますが、当のフェラーリのサイトを参照すると次のようになります。



  • 1回目は600メートルで競われ、フェラーリが9.4秒で勝ち、ユーロファイターは9.6秒でした。フェラーリの最高速度は294Km/hでした。
  • 2回目は1200メートルで競われ、ユーロファイターが14.2秒で勝ち、フェラーリは16.7秒でした。フェラーリの速度は308Km/hに達しました。
  • 3回目は900メートルで競われ、ユーロファイターが10分の2秒差13.0秒で、13.2秒のフェラーリに勝ちました。濡れた路面でグリップが十分でないながらフェラーリは305Km/hのトップスピードでした。
  • 1931年に行われた飛行機と自動車の初めてのレースでは、タイガー・モスアルファロメオ 8C 2300で連続した4回のラップタイムで競われ、アルファロメオが3回連続で勝った後、1秒のアドバンテージをもらったタイガー・モスが4回目でやっと勝つことができました。アルファロメオの最高速度は185Km/hでした。

以前話題にした、「江夏投手の球と新幹線のどちらが速いか」ではないですが、全く普段は比べることのない物同士を競わせるのは面白いものです。


1931年に行われたレースでは、自動車に飛行機がなかなか勝てなかったというのが面白いと思います。1931年と言えば、昭和6年のことです。その当時、自動車で185Km/hの速度を出したと言うことは驚異的です。


航空機は、その後ジェットエンジンと言う画期的な発明があり、飛躍的に速度が向上しました。自動車も技術は大きく進歩してはいますが、タイヤと路面の接地部分での限界によって、飛躍的な速度の向上を阻害しているようです。


鉄道もレールと車輪の限界を超えるべく、リニアモーターカーに挑戦し続けていますが、原理的には可能でも採算ベースで実用化するとなると、まだいくつかのハードルを越えなければならないようです。


いずれにしてもイタリアの誇るF1マシンと最新戦闘機、技術もさることながらイタルデザインのすばらしさには脱帽です。