273.ジャイアント・セコイアから学ぶ3: ジョージ・オーウェル流紅茶の入れ方 (2003/12/09)

ここで、ティーブレークです。タンニンの強いお茶と言えば忘れてならないのが、かのジョージ・オーウェルです。“A Nice Cup of Tea”と言う作品の中で、11か条のおいしい紅茶の入れ方について説明しています。


英国において、アフタヌーンティーの存在は欠かすことができません。この時間を楽しむために、わざと食事の時間にはまずい物を食べるのだという噂があるほどです。英国の伝統的な紅茶の入れ方を、さらにジョージ・オーウェル流に極めたその完璧な入れ方をお試しください。


さてジョージ・オーウェルは、人間は歳を重ねるごとにより濃い紅茶を好むようになるものだと言っています。確かに、濃い紅茶を飲むと言うことはタンニンの摂取量が増えることを意味し、その抗酸化作用によって健康を保つと言うことは、特に加齢した人の健康に役立つと思われます。


また、良い紅茶は渋いものであり、その渋さを理解しなければならないと語っています。渋い紅茶をまずいと言っているうちは、紅茶の本当の味を解っていないと言うことのようです。


さて、紅茶の葉はインドセイロン(スリランカ)のものに限ると言ったそうですが、これらの国に加えて中国も紅茶の一大産地であり、物議をかもしたそうです。ただ、タンニンの強い紅茶と言うことになれば、確かにセイロン系のもののほうが当てはまるような気がしますし、中国産のものは渋みよりはコクと言いますか、色も赤いよりは黒い紅茶が多くなるように思います。


さて、紅茶を入れるポットは、当然暖めておくわけですが、お湯を入れて暖めるのではなく、暖炉の上にかざして十分に熱くしておかなければならないと言っています。つまり、お湯を入れた時に、すぐにお湯の温度が下がってはいけないと言うことです。


紅茶の葉を十分に入れ、熱く沸騰したお湯を一気にポットに注ぎます。そして紅茶の葉が十分に広がってポットの底に沈み終わった頃、暖めておいたカップに注ぐのです。


その他、ミルクの入れ方や砂糖の扱いについて細々と指示があるのですが、紅茶の渋さを本当に楽しむのなら、何も入れないのがベストであるのは言うまでもありません。


さてこれを読んだ私は、毎日のように濃い目に入れた紅茶を飲んでいました。ところがある時、濃い紅茶を飲むと便秘になると言うことに気付きました。タンニンは粘膜に対して刺激性があり、その結果便秘になることがあるらしいです。飲みすぎには気をつけたほうが良さそうです。


ジャイアント・セコイアの生命力の源であるタンニンを、ジョージ・オーウェルも勧めていたとは、偶然と言うにはあまりにも奇妙ではないでしょうか。(いや単なる偶然でしょう!)