257.天国の弁護士 (2003/11/14)

このジョークは、20年ほど前にリーダーズ・ダイジェスト日本語版に掲載されていたものです。


ここは天国の入り口です。


生前、人の役に立つ良いことをした人だけが入ることを許された、楽園の入り口です。


そこには神様がおられて、新しく天国にやって来た者たちに、生前のおこないに応じて天国の家を与えてくれるのです。


新しく天国に来た一人の弁護士が、その神様の下へひざまずきました。


「神様、私は生前弁護士をしておりました。私に天国の家をお与えください。」


神様は、生前の記録をパラパラとめくり、その生前弁護士に、広い土地の付いた新築の豪邸を、お与えになりました。


次に、新しく天国にやって来たローマ法王が、神様の下へひざまずきました。


「神様、私は生前ローマ法王をしておりました。私にも天国の家をお与えください。」


神様は、生前ローマ法王に、生前の記録もろくに見ないで、小さな中古住宅をお与えになりました。


生前ローマ法王は、生前弁護士との差を見て、さすがに不満に思ったのか、こう尋ねられました。


「神様、不平を言う訳ではないのですが、生前弁護士と私の家では、えらい差があります。いったいどうしてでしょうか?」


すると神様は、


ローマ法王は、天国には掃いて捨てるほどいっぱいおる。ところが、弁護士で天国に来たのは、彼が初めてなのじゃ!」