皆さんは、外国語の会話でどのような状況での会話が、一番難しいと思われますか?
会話のシチュエーションには様々な状況があります。テレビの英会話番組などでは、様々な日常の会話のケースを設定して、その場面に応じた会話を練習するようになっています。旅行中に必要なホテルでの会話や、道の尋ね方、買い物の会話や病院での会話など。
でも本当に難しい会話は、英会話番組ではやってくれません。おそらく、先生の説明ではカバーしきれないほど難解な会話がなされているからです。
よく子供の会話は難しいと言われますが、それは言葉として難しいのではなくて、何を言っているのか解からないから難しいのです。日本語でも、幼い子供たちの会話は大体の意味は分かっても、正確には分からない事が多いのですが、それは言葉そのものが正確でない為です。
さて、本当に難しい会話は何かと言えば、昼食時の雑談です。これはめちゃくちゃ難しい。
もちろん相手が日本人向けに質問してくれたり、こちらのペースで話してくれる場合は別ですが(それはもはや雑談とは言わない)、複数のアメリカ人が普通の会話をしているところに、一人で割って話しの中に入れるとしたらネイティブ以外の何者でもなく、特に昼食の雑談の類いは、もっとも難解な会話の一つであると思うのです。
なぜ難しいかと言うと、話題が多様であり、テンポが速く、文化的背景の知識が必要であり、結論がどこに向かっていくか予想できず、みんないい加減に思い付きでしゃべっているからです。
大人になってから20年間、USに住み続けた中国系の人でさえ、時々意味が分からない事があると言っていました。スラングや文化や歴史や政治家やタレントの名前など、聞いても分からない単語がてんこもり。
まあ、長島監督と聞いた時に、日本人が思い浮かべるのと同じ事を連想できるアメリカ人が居るでしょうか?
その国に生きてきた人の、文化や歴史を理解するのは簡単ではありませんが、お互いを理解し合えるようになる為には、必要な事かもしれません。