NIKKEI NETに、「ホンダ、車載センサー使い独自の渋滞情報提供
」と言う記事が掲載されています。これまでの渋滞情報は、道路交通情報通信システム(VICS)のような、道路側から発信される情報を利用していましたが、この新しいシステムは、通行中の自動車自身が情報を発信し、センターに電話回線で送ることによって、渋滞情報を共有しようと言うものです。
道路の渋滞状況を知ろうとすれば、道路を通行する自動車を観測し、同じ車が一定の区間をどのぐらいの時間をかけて通行したかを調べていました。つまり、渋滞情報を道路固有のの特性として捉えていました。
この新しいシステムは、カーナビゲーションシステムと連動させることによって、ある定められた道路の通過時間を記録し、そのデータを数多く集めることによって渋滞状況を把握しようとするもののようです。
これまでのシステムが、道路上にカメラや画像解析装置を配置しなければならなかったのに対して、どのような道路であっても、自動車が走りさえすれば自動的にデータが集まってくるのですから、インフラの整備にかかるコストを削減することが出来ます。
逆転の発想と言えるのでしょうが、既存のカーナビゲーションやGPS、無線通信技術をうまく組み合わせたシステムと言えるでしょう。
ただ、普及率がある程度上がってこないと十分な渋滞情報を集められないので、メーカー間で規格を統一し、素早くシステムを立ち上げていくことが必要になります。一定区間を1時間に数百台ぐらい通過すると、割と良い精度の渋滞情報が得られる様に思います。
ところで、渋滞情報を人々が利用してより空いている道路を見つけて走れば、渋滞が平均化するのは良い効果ですが、そもそも渋滞を解消する方策が十分に練られていないような気がします。
鉄道や航空管制に比べて、道路管制は旧態依然たる方法に留まっているのではないでしょうか?平行した道路への流入を、運転者に意識させずに信号のコントロールで変化させ自然と回り道に迂回させるような、インテリジェント道路管制システムは実現できないものでしょうか?