156.団子エレベーター (2003/07/29)

時々、大阪梅田のヨドバシカメラに行くのですが、東西のメインの入り口を入ってすぐ横にある、3基並んだエレベーターが、いつも団子状態になっています。つまり、3基とも同じような階にいて、同じ方向に動いているのです。行ってしまった直後だと、ずいぶんと待たされる事になります。


もう20年ぐらい前から、エレベーターには群管理が導入されることが多くなりました。もしエレベーターが複数基ある場合、それぞれが適当な間隔を空けて運転されるように制御され、待ち時間を短縮するものですが、ヨドバシカメラのエレベーターは残念ながら、それぞれが単独で行動しているように思われます。あるいは、群になるように管理されているのか?


よく山手線で例えられますが、先行する電車が何かの理由で出発が遅れると、次の電車との間隔が短くなります。その結果、次の電車が来た時には、駅で待つ人が少ない為速やかに乗降でき、次の電車はより早く出発でき、さらに前の電車との間隔が短くなるのです。


また、よく事故などで電車が止まっていた後、運行再開された時に、ぎゅうぎゅうに込み合った電車のすぐ後に、がらすきの電車がやってくる事がありますが、同じ理由によります。


しかし解からないのは、なぜヨドバシカメラが新しいビルで、旧態以前としたエレベーターの運転をしているのかです。エレベーターを群管理にする事はそれほど大変な事ではない筈ですから、何か理由がある筈です。


おそらく、エレベーターで一気に上階に行かれるよりも、エスカレーターを使って1階ずつ上ってもらう方が、販売の観点で利点があるからでしょう。確かにエスカレーターの方は、利用しやすい配置になっています。


エレベーターの待ち時間が短くなる事は便利な筈ですが、販売店としては最上階のレストランに行くお客にも、店の中を通ってもらいたい訳ですから、最新のエレベーターは売る上げに結びつかないのでしょう。


キーボードをわざと使いにくくしておいて、ジョグダイアルの優位性を際だたせると言うのも、同じ手法なのでしょうか?

155.メープルシロップ (2003/07/29)

日経BizTechに、「優しい甘さのメープルシロップ人気が急上昇
」という記事が掲載されています。これまで、ホットケーキにかけるぐらいしか使い道がなかったのですが、最近は人気のケーキ店でメープルシロップを積極的に利用したお菓子が作られ、さらにパンや料理にもその応用が広がってきているそうです。


メープルシロップを採集するカエデの木はシュガーメープルと呼ばれ、US北東部のバーモント州カナダのケベック州には、町中至る所に巨木がそびえています。公園などではシーズンになると、バケツのような樹液の採集器が付けられたカエデの木が、あちこちに見られます。


シーズンのピークはは3月の末ごろでしょうか、ケベック州の村ではメープルフェスティバルと称して、レストランに観光客が集まり、作り立てのメープルシロップを様々な料理の上にかけて、長かった冬が無事に終わり、ようやく訪れた春を祝います。


各テーブルには、大ビンに入れられたメープルシロップがドンと構え、ハムステーキやポテトやデザート等すべての料理にかけて頂きます。都会からは、このようなレストランを目掛けてチャーターされた観光バスが、数多く訪れます。


食事の後は、雪の上にできたばかりのメープルシロップを流し込み、固まりかけたメープルシロップを、キャンデーのように木の細い棒でほじくりながら食べます。たいていは、その横にシロップを煮詰める小屋があり、樹液を採集する道具や煮詰める過程を見る事ができます。


レストランの裏にはシュガーメープルの林があることが多く、馬が引く観光馬車が春の薄日の中を進んでいきます。実にのどかな風景が展開されます。


樹液はメープル・サップと言い、煮詰めるとメープル・シロップ、更に煮詰めるとメープル・シュガーになります。サップの状態では、ほとんど甘さを感じないぐらいですが、1000倍ほどにまで煮詰められるうちに、アンバー色になり糖度が増してきます。


ケベック州とバーモント州は隣同士であり、どちらもメープルシロップを産出しますが、バーモント州の方が品質によってグレード分けを厳しくやっている為、バーモント産のほうが商品価値が高いそうです。そのため、ケベックで採集された樹液も、バーモントに集められる事が多いそうです。


ニューイングランド地方のお土産屋では、小さい小ビンで2ドルぐらい、いろいろなグレードを5種類ぐらい詰め合わせた物で10ドル前後で売られています。地元のスーパーではでかい缶で売っていますから、浴びるようにかけているのでしょうか?(だからあの巨体になる?)