672.2回目の台湾出張3: 台北夜市とタクシー (2008/06/22)

毎日夜10時までオフィスに缶詰になっていましたので、その時間から行けるところと言えば夜市しかありません。早速タクシードライバーに、ここから近い夜市はないかと尋ねてみました。


「士林夜市はどうか?」と言うのですが、そこは前回行きましたから別の所を頼むと、あまり規模は大きくないが「臨江街観光夜市」が近いと言うことになり、そこまで連れていってもらうことにしました。


おそらくかなり市街地を大回りしていったのでしょう。思ったより時間が掛かりましたが、無事到着。いつ見ても台北の夜市はすごい人混みです。


ここは、前回宿泊したハイアットホテルから近いのですが、行く機会がありませんでした。少し市街地から外れているように思えたのですが、そんなことはありません。たくさんの人で溢れています。


ここは、観光夜市と呼ばれていますが、どちらかというと観光客は少なく地元のお客さんが多いようです。また、服や靴などのファッション関係の店が多いため、仕事帰りの女性客が多く見受けられました。夜市の怪しさはあまりありません。日常的な市場の健全な雰囲気で、屋台なども充実しているように思いました。


帰りは、「臨江街観光夜市」からMRTの「国父記念館」まで歩いてみました。JCBで手に入れた地図ではかなりの距離があるように見えますが、実際歩いてみると20分ぐらいで駅に到着しました。


MRTに乗っていると台北の市街地はかなり大きな印象を受けますが、歩いてみると意外と小さく感じます。どちらの印象が正しいのでしょう?


さて、別の日に中正紀念堂を見学したついでに、「華西観光夜市」にも行ってみました。台北夜市の中では一番ディープとされているらしく、刺激を期待するにはもってこいです。


近くに「龍山寺」という古い寺があるのですが、着いたときはすでに22時20分で参拝は出来ませんでした。守衛の方に聞いてみると、22時までは開いているそうです。外から眺める寺の雰囲気もなかなかディープです。


さて、「華西観光夜市」がディープな訳は「蛇」にあります。蛇料理を食べさせるレストランが何軒かあり、店の前には体長4~5メートルほどの蛇がとぐろを巻いています。しかも放し飼い!


時には生き蛇を使ったパフォーマンスが店先で行われるそうで、それ以外にも微動だにしないワニや、大トカゲの類がウヨウヨしています。また、蛇から作った強壮剤を売っているお店もありました。爬虫類好き以外にはあまい居心地の良いところではありません。


ただし、ここの足裏マッサージは競争が激しいのか、かなりレベルが高そうです。また、ここの夜市には見慣れないゲームをやっている店がたくさんあり、賭事をしている雰囲気です。


確かに夜市全体として醸し出す雰囲気はディープであり、日本にこれと同じものはないでしょう。どう見ても万人受けはしませんが、好きな人には面白いと言ったところでしょうか。私には面白かったです。(好き者だから)


最後に台北のタクシーについて、少し書いておきましょう。空港から市街地に行くタクシーは、概してぶっ飛ばします。しかし、街中で乗るタクシーには色々あって、勿論ぶっ飛ばすタクシーは多いのですが、逆にやたら慎重な運転だったり、歩道に乗り上げて車の底を擦ったり、結構当たりはずれがあるようです。


しかし一番困るのは、目的地と反対の方向へ走るタクシーです。朝ハイアットホテルに同僚を迎えに行くときに、南東の方角に行かなければならないのに、真っ直ぐ北に走り続けたのです。


方向が違うと言うと、目的地を間違えた振りをしてホテルに向かうも、目的のホテルが目前に見えているのに再び全く反対の方向に走り出したのには、さすがの私も怒りながら抗議しました。


タクシーに乗り込むときには、嘘でもいいから地図でも開いて、方角が判っている振りをすることも必要なのでしょう。

671.2回目の台湾出張2: 食は台湾にあり (2008/06/09)

いや、「食は広州にあり」の方が一般的でしょうが、あちらは「何でも食す!」というゲテモノ食いのパラダイスという意味であり(本当か?)「何を食べてもおいしい」を期待するなら台湾でしょう。


とは言うものの、台湾料理の味が合わないと嘆いて帰ってくる日本人がいることも確かなようです。そのような場合は大抵、「もう二度と行きたくない」と思われるそうな。確かに、「食」を除けばそれほど無理に行く必要があるかは疑問です。


言い換えれば、台湾における「食」は非常に重要な要素であるわけで、それがハマってしまうとなかなか魅力的な国に思えてくるわけです。


さて、今回の旅行には同じ運命の3人の日本人がいます。皆さん台湾の味にはハマったくちのようで、逆にまずいものに出くわすことが難しいと言い切ります。


ですから、客先で昼と夜に届けられるお弁当のメニューに変わったものがあると取り合いになります。色や形がグロテスクであったり、いったい材料が何であるかが分からないものに、異常に挑戦心が湧いてくるのです。


しかしほとんどの場合は、期待を裏切っておいしいという結果であり、外れた場合でも「日本並み」という評価になります。


弁当のお値段はというと、概ね40NT$と言いますから140円ぐらいですか。この値段でこの弁当が食べられれば、わざわざ高い有名レストランに行かなくても、十分に食の欲求を満たすことができます。


土・日を含めて、大概は夜10時過ぎまで仕事をしていましたから、用意してくれたお弁当をいただいていたのです。しかし、幸か不幸かたまには早く帰れてしまうことがありまして、そのような時はまず自分でレストランを探す必要が出てくるわけです。


そういうこともあろうかと、台湾に5年住んでいた友人からとっておきのレストラン情報を聞いておいたのです。(急に決まった出張の割には段取りが良い?)


地元のエンジニアもこぞって「一度は是非食べて帰れ」とお墨付きのレストラン「鼎泰豊」世界10大レストランに数えられるとあらば無視する訳にも参りません。


本店がある永康街まで、MRTの古亭駅から歩いてみます。何せJCBでもらったピラピラの地図が頼りですから、思った通りに(地図の通りに)は参りません。正しそうに見える地図の行間を(?)読みながら店に辿りついたら、ツアー客で店の前は人だかりができています。


仕方がないので、すぐ近くにある地元の人に人気との永康街「高紀」に行ってみますと、空いていてすぐにテーブルに通されます。実はこれが台湾での初めてのレストランですから、緊張しますね。


その緊張した理由は、何を隠そう遥か昔に行った中国でのレストランでの恐ろしい思いでがあるからなのですが、さすがに台湾ではちゃんと客として扱ってくれます。(当たり前か?) 友人に勧められた小龍包やエビ餃子、スープをいただき満腹です。


店を出て、先ほどの「鼎泰豊」に行くと店先の雑踏がなくなっていたので、今がチャンスとばかり小龍包のハシゴ決めて店に入ろうとすると、営業は夜の9時までとのこと。


仕方がないのでまたの機会にすることにして、もう1軒地元でお勧めという「奇福扁食」というワンタンの店を探してみました。永康街の道路を隔てたすぐ近くにあるのですが、ここは観光客は来ないだろうと思われる暗い通りにありましたが、シャッターが下ろされていて閉店後なのか店がなくなっているのかよく判りません。


結局後日、「鼎泰豊」と「奇福」には再度トライして訪れたのですが、さすがに「鼎泰豊」は逸品でまた食べたくなるおいしさです。ただ、冷えてしまうとややつまらない味になってしまうのは、残念というより不思議です。


「奇福」のワンタンは、うす味のスープがあっさりしていておいしいです。味にインパクトがないと言えなくもありませんが、「鼎泰豊」で食べた後に行ったのであっさり味がちょうど良かったようです。


帰りは「中正記念堂」まで歩いて行き、夜中ではありましたがその大理石の壮大な壁に圧倒されました。長い階段ではアベックやグループが語らい合っていて、夜中の散歩には絶好です。


さて、「高紀」も「鼎泰豊」も小龍包のお値段は170NT$(約600円)。地元の台湾人に言わせると普通に食べるレストランの3倍はするので、そう気安く行けるところではないとのこと。


海外ではやたら酸っぱかったり、匂いがきつすぎて食べられないものに出くわすことが多いのですが、台湾料理は少し甘めが基本のようです。ですから台湾料理が合う人は、基本的に甘めの味付けが好きな人なのかも知れません。


さて、毎晩帰るのが遅いと言えども、それより遅くまでやっているのが台北夜市。今回も2つほど訪れてみました。