586.インド人もびっくり!5: インドは西欧の一部 (2006/05/14)

実は、この特集は前回で終わっていたのですが、日経ビジネスの5月8日号にインドの特集記事が掲載されていましたので、少しその感想を書かせていただきたいと思います。


記事の趣旨は、「経済・産業分野でインドが新しいブームになりかけているが、中国や他のアセアン諸国と同じように考える事は危険である」と言うことでした。


社会の近代化やインフラの整備が急速に進む中国に較べて、インドはすべての進化が思っているほど速くはないため、中国に進出した時と同じ方法は使えないと、安易なインド進出の危険性を指摘しています。


カルスト制度が、一部では弱まってきているとは言え根深いものがあり、ニューインドオールドインドの差が激しいこと、また本来資本主義であるインドにおいて発展していなかった産業を興そうとすることは、社会主義である中国が市場経済に移行するよりも、かえって困難であるとしています。


また、インドを英国が統治していたこともあって、全般的にアジアよりもヨーロッパ指向である為、概ね親日的だとしても、日本とインドがお互い理解し合えるパートナーになるためには、時間がかかるのではないかということでした。


インドから見ても、日本よりヨーロッパが地理的にも近く言葉の障害も少ないですから、何もわざわざ日本の企業と組まなくても良いと考えるでしょう。


インドの人件費が安いことに目を付けて、成長著しいITの分野でインドの企業と手を組もうとしても、うまく行かない事が多いそうです。ソフトウェアの外注先として開拓したとしても、日本国内向けのソフトウェアの仕様書が日本語であるため、翻訳作業や開発の作業指示を出すための労力が多大になり、コスト的なメリットを打ち消してしまうようです。


実際、インドの人たちと仕事を始めてみると、顧客が仕様書として作成した日本語のエクセルファイル翻訳作業が大変で、ファイルを送るたびに丸1日作業が遅れていくのは確かに無駄です。ファイルに少しでも日本語フォントが残っていると、受け取った先では日本語の部分が文字化けするだけでなく、ファイルサイズが0バイトと表示されてしまうことがあり厄介です。


単にすべての文字をアルファベットにするだけでなく、フォントも欧米文フォントに変えておかなければならないそうです。インターネットで調べてみると、「パソコン便利ツール集」というサイトの「海外にEXCEL・WORDなどの英文資料を送る場合の注意」というページに詳しく説明されています。このサイトには、他にも有用な情報がたくさんありますので参考になります。


さて、インド人との共同作業も準備段階がようやく終わって、そろそろ本格的な作業が始まりました。行き交うエクセルファイルも増えてきました。既に翻訳作業に悲鳴を上げそうになっておりますが、果たして今回のプロジェクトはうまく行くでしょうか?

585.インド人もびっくり!4: 血液型 (2006/05/05)

さて、インド人と一緒に何回か昼ご飯を食べる間に、食べることが出来るメニューも尽きてきました。最初はチキン料理の中から選んで食べていたのですが、バリエーションが少ないためさすがに飽きてきたようです。


男性のHさんは、訳の分からないメニューから探すことがめんどくさくなったみたいで、ほとんど考える間もなく、「今日もカレーライスにする」と言います。ビーフカレーと言いながら、実は肉は入っていなかったことに安心したのでしょう。


一方女性のPさんは、メニューの前でしばし思案しながら、「あの写真のメニューは何だ? こっちはどんな食べ物か?」と新しい食べ物に挑戦しようとします。そして、ついにハンバーグ定食を食べるという暴挙に出たのです。


さんざんビーフで出来ていることを説明したのですが、日本の牛はにお仕えしていないことを悟ったのか、メニューの中で一番肉肉しいハンバーグを食べることにしたようです。初日に嫌いだと言った日本のご飯もてんこ盛りなのに。


メニューが尽きてくるのと同時に、食事中の話題も無くなってきました。ですから今日は雑談に終始します。(って最初から雑談しかしていませんが。)


まず、インドにおけるパームの普及度について聞いてみました。余り期待していなかったのですが、やはりパームやPDAの言葉が最初はすぐに判らず、いくつかのキーワードを並べて理解してもらえたのですが、インドではいわゆる電子機器自体が高価であるため、所有している人は大抵USから手に入れることが多いそうです。


ところが、携帯電話の普及率を聞いてみると、何と90%ぐらいだと言うではないですか。10年ぐらい前から使われ始めて、ここ5年間で爆発的に普及したそうです。携帯電話ほど、世界中でほぼ同時に普及したものはかつてないのではないでしょうか。


キャリアによってCDMAGSMが選べるらしく、これならTreoも携帯電話として使えるかも知れません。日本のようにただ同然で本体をばらまくような売り方はしていないそうで、それなりの初期投資が必要なようです。


さて、話題は血液型になりまして、「インドではB型が多いらしいが本当?」と聞いてみると、確かに多いそうです。現地の会社の社員証の裏には、それぞれの血液型が印刷されていて、女性のPさんはB+型、男性のHさんはO+型だと見せてくれました。


インドのIT産業が盛んなのは、B型は理科系に進む人が多いからかと聞いてみると、血液型によって違いがあるとは思っていないようです。「日本人が勤勉で真面目なのはA型の特徴だと言われているが、やはりA型が多いフランスは、、、」と言ったらすかさず、「全く逆!」と大笑い。あまり血液型判断は、信じてもらえそうになかったです。


ところで、男性のHさんの英語の訛りが強い訳を聞いてみました。(本当に本人に聞いたのかい?)Hさんの育った地域は学校の授業を現地語で行っていたらしく、英語を日常的に使っていた期間が短かったそうです。しかし、それでもバリバリに英語で仕事をしているのはさすがと言うしかありません。


日本が連休に入ってしまうのでいったんインドに帰り、3週間後に女性のPさんだけは再び日本にやって来て、今度は1ヶ月のマンスリーマンション住まいになります。今回はマンションの下見も兼ねていたのですが、マンションは駅からも近く結構気に入ったご様子です。


約1週間のおつき合いでしたが、インド人の第一印象は、真面目で、仕事熱心で、たくましさを感じました。今度来るときは、バリバリと仕事をやってくれそうです。日本人もうかうかしていられないと思いました。