「新世代モバイルコミュニケーション端末」としてついに発売された“W-ZERO3”ですが、徐々にパーム系サイトでも使用レポートが掲載され始めています。
もし、これが純粋にパームOS搭載機であったならば、おそらくパームコミュニティーはもっと盛り上がったことでしょう。ソニーがCLIEの開発をまだ継続していた頃ならば、それは十分あり得た事だったでしょうが、今となっては叶わぬ夢となってしまいました。
W-ZERO3は、スマートフォンと呼ばれる新しいモバイル機器を、広く展開していこうという意欲的な製品です。ウィルコム、シャープ、マイクロソフトという、それぞれの分野で確固たる地位を築いてきた企業が、スマートフォンの日本における市場性に、確信を持って投入してきた自信作と言えましょう。
この製品は、携帯電話の新製品という捉え方も出来るでしょうし、PDAの発展型と捉えることもできます。発売当日に行列が出来るほどの人気ですから、携帯電話やPDAを越えた魅力を持った製品である事に、間違いはなさそうです。
ところでこの製品に対して、これまでコストの問題でパソコンを導入できなかった企業からの引き合いが、予想以上に多いそうです。ノートパソコンより機動性があり、ネットワークへのアクセスも容易で、しかもコストを押さえることが出来ますから、これまで二の足を踏んでいた企業がこぞって採用を検討しているそうです。
このノートパソコンを置き換える分野こそが、パームが真っ先に進出しなければならなかったのですが、日本の市場ではその前にパームが力尽きたと言ったところでしょうか。
これから日本では、本格的なスマートフォンの普及が始まるでしょう。戦いはまだ始まったばかりです。ひょっとしたらまた再びパームが、新しいスマートフォンを携えて、日本の市場に戻ってくる日が来るかも知れません。
ダウンサイジングは、これからだ!(いつまで言ってんねん!)